こんにちは。てんらいです。
今回は暖かいストーリー小説２選です。
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1.くるくるコンパス
（ポプラ文庫 著：越谷オサム）
男子中学生３人が主人公の物語。京都への修学旅行を抜け出して、昔大阪に引っ越してしまった女の子に会いに行く大冒険を描いた小説となっています。すでに設定が可愛い。。。
まず何が可愛いって、私たち大人が忘れてしまった中学生特有の心の機微が見事に描かれている点です。作中で起きるトラブルは、例えば駅の切符をなくしてしまうことなど、我々大人からしたらそれほど大したことでは無いのですが「中学生の頃だったら絶、この世の終わりだと思うよな～」と、ついニヤニヤしながら読んでしまいます。自分が忘れてしまっている子ども視点を与えてくれる点で意義は大きいです。
先生の視点も今なら、よーく分かりますね。自分もなんだかんだ大人になってるのかなーって思います。
ストーリーのテンポもいいのでサクサク読めます。ちなみに、エピローグの内容については、賛否両論あるかもしれません。この展開である必要があるのかな？というのが私の感想です。他の方の見解も聞いてみたいです。
2.イーヨくんの結婚生活
期待を超える良作です。勝手に期待値低くしていて失礼な話ですが、良い作品と出会えました。。。
死んだ兄の婚約者と結婚させられることになる弟（イーヨくん）という結構無茶苦茶に感じる設定で、読み進めていくとその婚約者に不穏なものを感じざるを得ないんです。
全体的に暖かい雰囲気に包まれながらも、所々滲み出る不穏さに、まさか悲しいオチじゃないよね？という若干のスパイスが織り交ぜられながら進むストーリーは上手いなーと思います。若干エピソードが散らかりますが、これ優しさを表現する手法かなと。
自分の意見や気持ちをハッキリ示さず、頼りない印象のイーヨくんを始めとする家族が当人たちの目線ではなく、周囲の様々な人たちの目線で描かれている点も面白いです。
ラストも個人的には良い意味で裏切られて満足でした。
ということで、機会があれば是非。
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てんらい。
