こんにちは。てんらいです。
お久しぶりです。色々あって更新が途切れていました。
都道府県シリーズ。今回は、北海道を舞台とした小説を集めました。
北海道は数がとにかく多くて選び甲斐がありました。
↓過去の都道府県シリーズ
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1.チーム・オベリベリ
北海道の帯広開拓の物語。開拓という過酷な環境に立ち向かう人々の姿が、元士族の家に生まれたカネという女性の視点から語られます。
フィクションですが、実在した若者をたちを基にしたリアリティのある作品になっています。
ちなみにオベリベリというのはアイヌ語で“帯広”のことらしいですね。
2.赤いオーロラの街で
(ハヤカワ文庫 著:伊藤瑞彦)
巨大な太陽フレア(爆発現象)で地球上の全ての発電所が停止。その時、出張で北海道を訪れていた主人公の視点から、未曾有の災害が描かれています。
こんなに長期的な停電が発生している状況から、上手に問題を解決出来るのか?という点はやや疑問ですが、それでもこういった状況は現代社会でも起こりうることから、妙なリアリティを感じさせる作品です。
パニックを描くようなものではなく、のんびりとたくましく生きていく姿が描かれており、北海道を舞台としている点を上手く活かしていると感じました。
3.赤い人
明治時代の北海道開拓史。ただしその歴史は暗く、限られた予算で開発を進めるために、囚人という無報酬の労働力を活用するというものでした。しかも、労役で囚人が亡くなれば集治監の維持費を抑えられるという今では考えられない発想。
先に紹介した「チーム・オベリベリ」とテーマは似ていますが、いろんな歴史が詰まっているんだと驚かされます。
4.海峡の光
芥川賞受賞作。函館の刑務所の看守である主人公と、18年振りに受刑者として現れたかつて自分をいじめていた優等生の花井。花井の心情は最後まで理解し難く、足りない頭で想像を働かせるしかありません。派手な演出もなく、静かな緊張感が漂う作品です。
5.阿寒に果つ
こちらもまた古い小説。50年くらい前ですかね?半世紀も前ですが、今でも読めます。
天才少女画家と呼ばれた“彼女”が冬の阿寒で自殺してから20年、彼女の死と彼女自身の真実を求めて作家となった主人公“私”が5人の男女を訪ね歩きます。
どうやら、著者自身の実体験が基となっています。
こうやってまとめてみると、良作ばかりで驚きます。選ぶのもめちゃくちゃ楽しかった。しかもまだまだあるという・・・。北海道のスケールってやっぱり偉大。
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